
太平洋を望む青森県の南東部に位置し、全国屈指の水産都市、北東北随一の工業都市として知られる八戸市。約880haの敷地に広がる種差海岸は、下北半島から続く砂浜の海岸線と、三陸のリアス式海岸が交錯する位置にあり、荒々しい岩や広い砂浜、天然の芝原がある風光明媚な景勝地です。この海岸の大須賀浜は、鳴砂の浜として知られ、日本の渚百選に選ばれています。また、ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている蕪島(かぶしま)があり、3月から7月までの間、4万羽ものウミネコが飛び交い、間近でその生態を観察することができます。豊かな自然環境が市街地に隣接した場所にあるということは、市民や地元企業の方々が、貴重な財産を後世に残したいという熱意の表れと言えます。種差海岸では、毎年多くのボランティアによる海岸の清掃活動が行われ、平成18年の高潮被害により無数のゴミが海岸に打ち上げられた際は、延べ1千人を超えるボランティアが清掃活動を行いました。このような活動の成果の一つとして、19年には自然海岸の保全と活用策などを話し合う「第12回全国鳴砂サミット」が八戸市で開催されています。
種差海岸一帯では、美しい自然を見るだけでなく、自然保護の大切さと難しさを学ぶことができます。
青森県の太平洋側の中央部には、遠く縄文時代に太平洋の入り江だったという県内最大の湖・小川原湖があります。別名「宝沼」と呼ばれるこの湖は、海水と淡水が混じった汽水湖で、38種の魚類や150種もの野鳥が生息飛来するなど、貴重な動植物の宝庫となっていて、国から重要湿地の指定を受けています。内水面の漁場としても優れ、中でもシラウオとワカサギは全国一位、シジミ貝は全国三位の漁獲量を誇っています。地元の小川原湖漁協では資源保護のため、動力操業の禁止、漁具の規制、シジミの稚貝放流などの種苗活動等、さまざまな対策を行っています。また、現存量の調査をもとに年間漁獲量を定めたり、資源管理を目的にシラウオの調査を実施するなど、「宝沼」を守りながら安全・安心な魚貝類の安定供給に努めています。



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